神戸市は6月24日、米国のベンチャーキャピタルである500 Startupsと連携したスタートアップ育成プログラム「500 KOBE ACCELERATOR」の参加受け付けを開始した。500 KOBE ACCELERATORは、日本発のスタートアップ・エコシステムを神戸から生み出すことを目指して2016年から同市が取り組んでいる短期集中型起業家支援プログラム。7月17日まで専用ウェブサイトで受け付ける。なお6月30日18時30分からは、事前のオンライン説明会も実施予定で、現在ウェブフォームで申し込みを受け付けている。
過去4回実施され、第1回から第3回はデジタル領域全般、昨年開催の第4回についてはヘルステック領域に特化してスタートアップ企業や起業家を募集した。これまで計71社のスタートアップを育成した実績を持ち、育成企業の資金調達額は総額110億円を超えているとのこと。なお昨年の申込数は174社に達し、そのうち半数以上が海外からの申し込みだった。
5回目となる今年は世界的な問題である新型コロナウイルスにフォーカスする。具体的には、「500 KOBE Accelerator 2020 for COVID-19 Emerging Technology」と題し、今回のパンデミックの影響による社会課題の解決を目指すスタートアップを集める。具体的には、ウイルス感染予防、公衆衛生などに関する正確な情報発信(デマ防止)、健康管理、リモートワーク・学習、食品物流、オンラインイベントなどのプロダクトやサービスを開発しているスタートアップが対象だ。
今回は500 Startupsのメンタリングに加えて、ビジョンケア代表取締役社長を務める高橋政代氏を特別メンターとして招聘。同氏は、2006年から国立研究開発法人・理化学研究所の発生・再生科学総合研究センターで網膜再生医療研究チームを率い、2012年からは網膜再生医療研究開発プロジェクトのリーダーを務めていた人物。iPS細胞を利用した世界初の臨床研究を手掛けている。起業家でもある同氏から興味深い話が聞けそうだ。
プログラム概要は以下のとおり。
プログラム名称:500 KOBE Accelerator 2020 for COVID-19 Emerging Technologyプログラム期間:2020年9月7日〜10月30日オンラインデモデイ:11月上旬を予定(社会情勢を踏まえ、夏頃までに神戸でのデモデイ実施可否を決定予定)開催方法:オンライン対象領域:ウイルス感染予防、公衆衛生などに関する正確な情報発信(デマ防止)、健康管理、リモートワーク・学習、食品物流、オンラインイベントなど(コロナウイルス感染への治療、および創薬や一部の医療機器などの事業化までに数年を要するものは対象外)参加資格:国内及び海外の起業家または起業家候補。シード(最小限のプロダクト・モデルを開発済)、アーリー(製品開発済、顧客あり、第三者からの投資を獲得する段階)期にある。すでに製品やサービスを持っており、チーム活動しているスタートアップを推奨参加者枠:約20チームプログラム内容:500 Startupsのグローバルスタッフによる1対1形式のメンタリング、マーケティング、マネタイズ手法、UI/UX、資金調達などに関する専門家による講義、選抜された優秀なスタートアップのコミュニティ形成支援、神戸医療産業都市のサポート