Twitterにはアクセシビリティを専門とするチームがない。ある開発者がそうほのめかした後、同社はこれを認めた。約4000人を雇用し、CEOが「正しいことをする」とよく言っている企業にアクセシビリティのチームがないとは不可解だ。
ほかの主要プラットフォームと同様に改善の余地はまだまだあるものの、Twitterにアクセシビリティ機能がまったく欠けているわけではない。しかし画面読み上げや字幕を利用する人だけでなく、誰にとっても操作しやすいサイトにするには、気にかけている従業員がときどき対応するだけでは不十分だ。
Twitterの開発者で、障がい者に役立つ機能を多く手がけてきたAndrew Hayward(アンドリュー・ヘイワード)氏のツイートから、Twitterにアクセシビリティのチームがないことに広く関心が集まった。
Twitterの新しい音声ツイートに字幕機能がないと批判された際、公式のTwitter Supportアカウントは、これは「この機能の初期バージョン」であり、この機能をより使いやすくする方法を「これから探る」と述べたが、解決になっていない。
ヘイワード氏はこのやり取りに関し、同氏をはじめとする「Twitterのアクセシビリティを支えるボランティア」は障がい者に対する配慮が欠けていることに「不満と失望」を感じていると述べ、専門のチームがないという驚きの状況を示唆した。同氏が明らかにしたところによると、携わっているスタッフは完全なボランティアではなく有給の従業員ではあるが、「我々がやっている仕事は通常の役割にさらに追加されたものと考えられる」という。つまり同氏らは、基本的には空き時間にアクセシビリティに関する作業をしてきた。
専任のアクセシビリティチームは、規模の小さい企業では贅沢であるように感じられるかもしれないが、Twitterは小さいとも新しいとも、その機能の重要性が知られていないとも主張できるような会社ではない。従って、たとえ数人であってもアクセシビリティに責任を持つ専任チームがないのはなぜか、理解に苦しむ。
筆者はTwitterに、専任のアクセシビリティチームがないのかどうか確認を求めた。同社はコメントの代わりに、以下の3つのツイートへのリンクを知らせてきた。その内容は、誤りを認めたうえでの謝罪、基本的な問題の応急処置、そしてTwitterが「全製品にわたるアクセシビリティ、ツール、アドボカシーに専念するグループをどう構築するか検討している」という表明だった。