「最も安全なメッセンジャーアプリ」の1つとして電子フロンティア財団のお墨付きを得ている「Signal」に、新たに画像にぼかしをかける機能が追加されました。機能自体は特殊なものではなく、すでにYouTubeなどで実装されている機能と同等のもの。「今更」という印象も受けますが、このタイミングで機能が追加された一因に、ジョージ・フロイド氏の死を契機に広がるデモに対して、警察とFBIが顔認証を用いて取り締まりを行おうとしていることが指摘されています。
「Signal」はセキュリティを重要視するアメリカ上院でも、議員同士の連絡用ツールとして公式に認められている存在です。
最も安全なメッセンジャーアプリ「Signal」がアメリカ上院議員間の連絡ツールとして公式に認可される - GIGAZINE
新たに追加された「ぼかし」機能は、画像の任意の場所にぼかしをかけるもので、Signalでは「シェアする写真に写った人のプライバシーを保護するのに役立つ」と説明しています。
写真編集・加工アプリなどではオーソドックスな機能がこのタイミングで追加された理由としては、2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで発生した黒人男性ジョージ・フロイド氏の死亡事件をきっかけに全米規模に広がったデモの存在が示唆されています。
デモはところによっては単なる「抗議活動」から「暴動」の域に至っているものがあり、パトカーが破壊される事例も報告されています。警察は活動家の写った写真や映像を集めており、顔認証技術を用いて個人の特定を行う見込みです。