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こうのとり「完成度増した」 開発難航、厳しい要求クリア―初号機責任者の虎野さん

無人補給機「こうのとり」2号機の国際宇宙ステーション(ISS)ドッキングで記者会見するJAXAの虎野吉彦プロジェクトマネジャー(当時、左)=2011年1月28日、茨城県つくば市の筑波宇宙センター

最終9号機まですべて打ち上げを成功させ、国際宇宙ステーション(ISS)参加各国からの信頼も厚い無人補給機「こうのとり」。2009年の初号機と11年の2号機でプロジェクトマネジャーを務めた虎野吉彦さん(68)は「いろいろな苦労をしてきた世代から見ると、習熟度、完成度を増した」と目を細めた。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)で、ロケット開発畑が長かった虎野さんが「HTV」と呼ばれていたこうのとりの開発チームを率いることになったのは05年。米航空宇宙局(NASA)からの厳しい安全要求の前に、難航していた開発の立て直しを上司に命じられた。

「1年くらいでロケットに戻るつもりだった」(虎野さん)が、チームの内情を見ると開発要員も費用も少なすぎると直感。幹部に掛け合い、1、2年かけて予算とスタッフを倍増させた。

厳しい要求の根底には、開発経験の乏しい日本の宇宙船を、宇宙飛行士が滞在するISSに接近させることへの不信感があった。「筑波で実施された安全審査でも、NASAからはこちらの5倍、200人の担当者が来た。たくさんの要求を突き付けられ、クリアするのに時間と開発費がかかった」と振り返る。

09年9月、何千件という要求をすべてクリアし、迎えた初号機の打ち上げ。無事成功したように見えたが、舞台裏では予期せぬトラブルに見舞われていたという。

飛行中のこうのとりが、位置を把握するデータに誤差が生じていた。全地球測位システム(GPS)衛星の電波が大気を通過する際の影響を考慮に入れていなかったためで、「後から考えたらポカミス。飛行中に修正した」と明かした。

安定した輸送実績で、NASAをはじめ国際的に信頼されるようになったこうのとりは、月探査などにも対応できる後継機「HTV―X」にバトンを引き継ぐ。「開発当時、こんなこともできたらと話していたことが、HTV―Xで実現しそうだ」と話す虎野さん。「国際協力で、有人宇宙活動をもっと発展させてほしい」と期待を寄せた。



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