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MicrosoftがBuild 2020でWSL2のGUIアプリ動作やパッケージマネージャー「winget」などを発表

Windows上でLinuxを手軽に動作させることができる「WSL」が開発されるなど、MicrosoftによるWindowsとLinuxの融合が進みつつあります。そうした中で、Microsoftは2020年5月19日、オンラインイベント「Build 2020」にて、WSLでのGUIアプリ動作や、Windows用のパッケージマネージャー「winget」のプレビュー版、DirectXのWSL対応などを発表しました。

WSLは、Windows上で簡単にLinuxを動作させることができる仮想環境です。従来Windows上でLinuxを動かすためにはVMwareやVirtualBoxといった仮想化ソフトウェアを使う必要がありましたが、WSLの登場により、Microsoft StoreからアプリをインストールするだけでLinuxの利用が可能になりました。

そんなWSLは2020年5月にリリース予定のWindows 10 バージョン2004にて「WSL2」に進化。WSL2では実際のLinuxカーネルが動作し、Docker DesktopによるWSL2環境のホスティングのサポートなどが新しい機能として盛り込まれます。

2020年中にはWSLによるLinuxのGUIアプリケーションの動作もサポートするとのこと。WSLでLinuxのデスクトップ環境「GNOME」のファイルマネージャーが動作している画像が公開されています。

さらに、Build 2020でMicrosoftはパッケージマネージャー「winget」も発表。パッケージマネージャーとは、コンピューターにインストールされたソフトウェアを管理し、ソフトウェアのインストールや削除、依存関係の解決を行ってくれるプログラムです。Linuxでは一般的なシステムで、APTやDNFが有名なパッケージマネージャーです。現在はまだ「Windows Package Manager Insiders Program」によるプレビュー段階ですが、「winget install powershell」といったコマンドでソフトウェアをインストールすることが可能になるとのこと。

他にも、Microsoftが開発したゲームやマルチメディア用API「Microsoft DirectX」がWSL2に対応することも発表されました。「dxgkrnl」という仕組みによってホストOSのWindowsで認識しているGPUとWSL2とのパススルーが確立されているとのことで、対応しているGPUをWindowsにインストールすれば、WSL上のLinuxのデバイスファイル「/dev/dxg」が作成され、Linuxはそのデバイスファイルを経由してDirectXを利用できるとのこと。

また、Build 2020では「.NET 5」において、.NET CoreとXamarin、MonoをひとつのSDKに統一することも発表。新しいUIフレームワーク「.NET MAUI」により、複数のプラットフォームにまたがる開発が容易になると説明されています。

Build 2020の開催期間は太平洋標準時の2020年5月19日午前8時から21日午前8時までで、アカウント登録することでオンラインイベントに参加することができます。



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