セキュリティキーメーカーのYubico(ユビコ)が新たなサービスを立ち上げた。法人がセキュリティキーのYubiKeyを自社従業員やパートナー、顧客に直接発送することができるというものだ。
YubiEnterprise Deliveryという名称のサービスはクラウドベースのダッシュボードで、どこからでも利用できる。ITスタッフがログインして在庫状況をチェックし、セキュリティキーをスタッフにまとめて、あるいは個々に発送することができる。
業務アカウントにアクセスするのに新たなセキュリティキーを急いで入手する必要がある従業員はさほど待たずして入手できる。また、これはITスタッフが入手でき次第すぐに最新のYubiKeyを従業員に届けられることも意味する。
セキュリティキーはキーリングにつけられるほどに小さいが、オンライン上のあらゆる種の脅威に対して最強の防衛を発揮し、企業アカウント使用時には二段階認証の物理的手法として活用できる。スマホにテキストメッセージやコードを送ってもらう代わりに、ユーザーは使用するのが自分自身であることをサーバーに証明するのにセキュリティキーをコンピューターやスマホに差し込む。
多くの人がセキュリティキーを必要としないかもしれないが、国家が後ろ盾となっている敵意を持ったハッカーのターゲットになりやすいジャーナリストや政治家、活動家などハイリスクを抱えるユーザーはかなりの安心感を得られる。
Yubicoが新しいキー配達サービスを展開するにあたって、これ以上のタイミングはない。一部の国はロックダウン措置を解除しようとしているが、多くの国ではまだテレワークが続いている。
Yubicoのプロダクト責任者Guido Appenzeller(グイド・アッペンツェラー)氏は、新しいサービスによって顧客企業は安全度が下がるオプションにグレードダウンすることなく従業員にYubiKeyを素早く届けることができる、と話した。