新型コロナウイルス感染拡大によって世界的に食卓環境が変化する中、キユーピーが災害やパンデミックによる「閉鎖隔離環境」での食のソリューションに取り組む。4月24日、SPACE FOODSPHEREが推進する「SPACE FOODSPHERE プログラム」に参画することを発表した。
閉鎖隔離環境では空間や資源などが限定化されるなどの側面で「宇宙環境」と共通する課題が発生するが、同プロジェクトではこれらの両環境下での食に関するソリューションを推進。数ある取組みの中で、同社では閉鎖環境下での「日常の食卓」「特別な日の食体験」「(極小空間での)単独の食事」の3場面に対するソリューションに携わる。
SPACE FOODSPHEREは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)やリアルテックホールディングスなどが4月に設立した一般社団法人。同社が参画する「SPACE FOODSPHERE プログラム」は、人口増や資源濫用資源、災害やパンデミックに直面する「地球」と、限られた生活資源・空間環境を余儀なくされる「宇宙」の両環境下に共通する課題解決を図る。
宇宙環境と共通する「閉鎖隔離環境」の食卓課題の解決を図る
プログラムは(1)完全資源循環型かつ超高効率な食料供給システム(2)閉鎖空間のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を飛躍的に高める食のソリューション、の2テーマで構成され、今回携わるソリューション以外では完全資源循環型の超高効率植物工場やバイオ食料リアクター、多品種・高効率な食料生産とQOL向上を両立する拡張生態系などに取り組む。
栄養バランスのよい健康的な食生活には、良質なタンパク質とビタミン、食物繊維の摂取が不可欠だが、同社では「おいしく」「無理なく」継続できる健康的な食生活のため、サラダとタマゴを中心とした食生活提案や研究を長く継続。
両分野でのノウハウは世界的に見てもトップレベルにあり、ほかにも良質なタンパク質の効果的な加工・摂取法や健康への好影響に関する研究も続けている。同プロジェクトへの参画ではこれら研究をさらに発展させ、長期にわたる閉鎖環境で“心身に良い影響を与える食生活のあり方”を検討する。
投稿パンデミックなど閉鎖隔離環境の食課題解決プログラムにキユーピーが参画は日本食糧新聞電子版に最初に表示されました。
2020-05-10 00:10:17