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iPhone SEにiPhone 11 Pro Maxから「戻る」のは難しい

iPhone SE第2世代のレビューです。

筆者は2018年モデルから6.5インチ有機ELディスプレーを備える「Max」モデルを使っており、現在はiPhone 11 Pro Maxがメインのスマートフォンです。

そもそも、5.8インチのiPhone Xが登場した段階で、手の小さな筆者は片手でのiPhone利用を諦めており、だったら大画面、という選択をしてきました。一気に78g軽くなる4.7インチiPhone SEで7日間過ごした経験について、共有したいと思います。

サイズと軽さについて一番大きな変化は、ポケットの中に入れたとき。ケースを含めて長さ2cm、幅1cm小さくなると、お尻ではなく前のポケットに入れても突っ張らずにおさまります。

おそらく軽さも地味に手首の疲労度軽減につながると思いますが、何しろ目下、巣ごもり中で外出する機会がないので、そもそもスマートフォンで過ごす時間は激減し、1日のスマホ上のスクリーンタイムも半減しています。これじゃ手首の負担まではわかりませんね。

●光るA13 Bionic

iPhone SEのハイライトは、米国で399ドル、日本で4万4800円という価格にして、999ドルからのiPhone 11 Proと同じA13 Bionicプロセッサが搭載されている点です。厳密にはメモリは3GBと1GB減らされていますが、iPhone 11シリーズ同等の処理性能を発揮します。

ARアプリ、4Kビデオ編集、Apple Arcadeでのゲームプレイなど一通りをiPhone 11 Pro Maxと同じようにこなしてみましたが、iPhone SEの画面サイズの違い以外に、パフォーマンス面での差異を感じることはありませんでした。

もちろん今後、より複雑なグラフィックスを多用するアプリではメモリの違いなどが効いてくる可能性があります。ただし、日常的に使うアプリで何か問題があるかと言われると、皆無と言えるでしょう。

外出しないので実際の生活の中でのバッテリー持続時間を体感的に調べることは難しいのですが、カタログでは「iPhone 8とほぼ同じ」バッテリー持続時間としており、ビデオファイルの再生最大13時間、ビデオストリーミング最大8時間、オーディオ再生最大40時間となっています。

2019年モデルでは特にiPhone 11 Proシリーズのバッテリー持続時間が大幅に向上していることを考えると、iPhone 8と同等レベルというのは、バッテリーを気にする人にとっては物足りないかもしれません。

●細かいデザインの差異、化けたカメラ

筆者は意外とiPhone 8も気に入っていたのですが、それでもiPhone SEとの違いを発見するのは難しいです。

わかりやすい箇所で言えば、背面に書かれていた「iPhone」の文字は省かれ、iPhone 11シリーズと同様アップルロゴのみが浮かぶデザインとなりました。加えて、前面について、ホワイトは黒に変更され、いずれの本体カラーでも前面は黒に統一されました。これもコストダウンの一環といえるでしょう。あとの違いを見つけることは難しく、iPhone 8用のケースを装着すると見分けはつかなくなります。

ただし、カメラ周りはiPhone 8に比べると飛躍的な向上が見られます。

わかりやすい機能面でいくと、背面・前面のカメラ共に、ポートレート撮影ができるようになりました。人物に限られますが、手前にいる被写体と背景を分離し、背景をぼかす処理をすることで、印象的な写真ができあがる、お馴染みの機能です。深度コントロールやライティングにも対応し、撮影した写真は後から編集できます。

しかしf1.8の広角カメラは、手前に焦点を合わせれば、適度に背景をぼかした撮影にも対応できます。たまたま近所に咲いていたカリフォルニアポピーを摘んで生けてみましたが、花弁の色、つぼみの表面の細かいトゲなどをうまく再現しつつ、1mちょっとの距離にある壁がボケて、手前の花を際立たせています。若干、花弁の輪郭のエッジ部分が不自然にぱっきりしすぎているようにも感じます。



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