次期フラッグシップiPhone 12(仮)シリーズに関しては、中国の工場が新型コロナウイルス感染による一時休止から再稼働している一方で、世界各国での需要の落ち込みが懸念されて「予定通り、秋に発売」と「来年にずれ込む可能性もある」といった予測が飛びかっています。
そんななか、3種類あるサイズのうち2つは9月に発売となるが、1つは10月までずれ込むとのアナリスト予測が報じられています。米MacRumorsは、中国の証券会社GF SecuritiesのアナリストJeff Pu氏が作成した研究ノートを入手したとのこと。それによるとiPhone 12シリーズの開発スケジュールは、現在の(米国とiPhone工場のある中国との)渡航制限と貨物便の遅延のため少し遅れる可能性が高く、その結果、最上級モデルの6.7インチ発売が遅くなるかもしれないと述べられています。
iPhone 12シリーズの開発状況は、具体的にはEVT(Engineering Validation Test/技術検証試験)段階が2週間延長されたとのことです。通常、新型iPhoneの量産までにはEVTの後にDVT(設計検証試験)を経てPVT(生産検証試験)の工程を踏むことから、まだ最初期段階にあると言えます。とはいえ、今年2月にはアップルが新型コロナの影響で一度はEVTを辞めたと報じられたこともあり、一歩前進かもしれません。
そして5.4インチと6.1インチモデルのEVT期間は4月末、6.7インチは5月半ばまでということに。その結果、前者2つは9月に発売され、それに続いて6.7インチは10月に発売される— -Pu氏はそう予測しています。
この2段階の発売は、ちょうど2018年のiPhone XS/XS Maxが9月にリリース、iPhone XRが10月発売という前例に似ています。また2017年もiPhone 8/8 Plusが9月に、11月にはiPhone Xが発売されています。
さらにPu氏は、廉価モデルのiPhone SE2(仮)が4月中旬に発売され、早ければ来週発表とも示唆しているとのことです。本デバイスはiPhone 8のフォームファクターを受け継ぎ、画面サイズは4.7インチでTouch ID内蔵ホームボタンを継承。そんな懐かしささえあるボディの中にiPhone 11シリーズと同じA13 Bionicチップやメモリ3GB、最大256GBのストレージを搭載するとの予測がもっぱらです。
iPhone SE2の予想価格は399ドル~。当初は「安くて高性能」が期待を集めていましたが、新型コロナが蔓延してマスク着用が不可欠となり、Face IDの顔認証でも一苦労する現状では、指紋認証できるTouch IDが人気を集めそうです。