新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ついに政府が緊急事態宣言を発動しました。対象となるのは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県です。
これまでも、東京都などでは不要不急の外出自粛が要請されており、各企業のテレワークが徐々に進んでいましたが、緊急事態宣言以降はその動きがさらに加速するでしょう。自宅で作業というと、フリーランスの我々には慣れた話ではありますが、そうでない人も多いはずです。
テレワークにはモバイル回線も活躍する。写真は筆者宅でのドコモ回線の速度
テレワークなら当然、固定回線を使うのが常識と思われるかもしれませんが、固定回線と言えども万全ではありません。テレワークが急増した結果として、家庭での総トラフィックが増しているからです。
例えば、固定回線事業者でもあるIIJは、3月13日にテレワークがトラフィックに与えた影響として、ダウンロードで15%程度増加したと明かしています。緊急事態宣言に伴い、テレワークや遠隔授業が増えれば、このトラフィックがさらに上がることが予想されます。
総トラフィックが増えるのと同時に厄介なのが、マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる場合。特に古いマンションの場合、光回線が通っているのはマンションの共用部分までで、各戸には電話回線を使って回線を引く、VDSLと呼ばれる技術が採用されています。
既存の電話回線の設備をそのまま使えるため、各戸に光回線を配線しなくて済むのがメリットですが、そのぶん、速度の上限が100Mbpsに抑えられます。
実は、このVDSLを使う契約者は意外と多く、NTT東日本が約1年前に公開した契約者数の内訳を見ると、100MbpsのVDSLだけで、約220の回線数があることが分かります。数にすると、光配線を使う1Gbpsの147万より多いわけで、まぁ、そうだろうなぁという数字です。
かく言う筆者も、自宅はVDSL方式で100Mbpsが上限。以前は80〜90Mbpsとほぼ理論値どおりの数値が出ていましたが、3月以降、テレワーク組がマンションに増えたのか、かなり数値が悪化しています。そんな人のサブ回線としてオススメなのが、モバイルです。
2020-04-09 00:35:57