3Dプリンターで作成した新型コロナウイルス「2019-nCoV」の模型。米国立衛生研究所提供(2020年3月16日提供)。
【AFP=時事】米ニューヨーク市における新型コロナウイルスの感染拡大が大規模検査実施前の2月から始まり、同市でこれまでに採取された検体から分離されたウイルス株は、欧州由来あることが分かった。米ニューヨーク大学グロスマン医学部の遺伝学者、アドリアナ・ヘギー氏が明らかにした。
ヘギー氏はAFPに対し、新型ウイルスの感染経路をさかのぼることは、政策立案者らが将来、より確かな情報に基いて社会的介入を行うのに役立つとした上で、、「これまでのところ、(新型ウイルス株の)大多数が欧州由来とみられるのは非常に興味深い。中国からの入国禁止措置に集中していたことがその一因と思われる」と語った。
ヘギ―氏率いる研究チームは、ティッシュ病院、ニューヨーク大学のウィンスロップ病院とランゴーン病院の患者の鼻から採取した検体75点のウイルスの遺伝子配列を解析した。
この研究結果は、ニューヨーク市で新型ウイルスの大規模な検査が始まる以前から、地元の医師らが多数の原因不明の肺炎患者の治療に当たっていたこととも合致するいう。
プロジェクトはまだ初期段階にあるものの、研究チームは今後、週に200点近い検体の配列を解析し、最終的には数千点のゲノム分析を行うことを目指している。【翻訳編集】AFPBB News