地域ごとの気象情報を正確に伝えることで人気を博していたスマートフォン向けのお天気アプリ「Dark Sky」が、Appleに買収されたことを発表しました。Dark Skyは独自のAPIである「Dark Sky API」やAndroid版アプリをリリースしていたのですが、これらはしばらくの後サービス終了となる模様です。
Dark Skyは2020年3月31日に公式ブログを更新し、「Dark Skyは新しいホームを得ました」と題して、Appleに買収されたことをユーザーに報告しています。Dark Skyは「我々の目標はプライバシーを尊重する方法で、常に安全で最高の気象情報を世界に届け、できる限り多くの人々を助けることです」と記しています。そして、「目標を達成するにあたり、Appleに勝る場所は存在しません」として、Appleに加わることでより多くの人々にDark Skyのサービスを届けられるようになるとしています。
Dark Skyは独自のお天気サービスをiOSアプリ・Androidアプリ・Wear OSアプリ・ウェブサイトで展開していますが、iOSアプリ版についてはこれまで同様に、App Store上で配信されることとなります。
しかし、Googleの提供するモバイル向けOSであるAndroidや、同じくGoogle製のスマートウォッチ向けOSであるWear OS向けに提供されてきたDark Skyアプリについては、今後ダウンロードできなくなります。また、既存のユーザーと有料会員サービス利用者に対しては2020年7月1日まで継続してサービスが提供されますが、その後アプリはサービス終了となり削除されるそうです。なお、サービス終了時点で有料会員となっているユーザーは、払い戻しを受けることが可能。
さらに、ウェブサイト版のDark Skyでは、天気予報・地図・埋め込みといったサービスが2020年7月1日で終了となります。ただし、7月1日以降にサイト自体がなくなるというわけではなく、引き続き利用可能なiOSアプリユーザーなどをサポートするために存続するそうです。
加えて、Dark Skyは独自のAPIである「Dark Sky API」を提供していきましたが、同APIを利用するための新規登録受付が終了することもアナウンスしています。なお、APIサービス自体は2021年末まで機能し続けるとのこと。
Apple関連メディアの9to5Macによると、Dark Sky APIを利用しているツールとしては「CARROT Weather」といった人気お天気アプリのほかに、DuckDuck Go、Microsoft、Runkeeper、Yelpなどが挙げられており、「多くのアプリおよびサービスに影響を与えます」と記しています。