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IBM、アマゾン、グーグル、マイクロソフトなど数社が米政府と協力、新型コロナ研究のためのスパコンの演算パワーを提供

米国時間3月22日のホワイトハウスでのコロナウイルスタスクフォース記者会見でトランプ大統領は、米国のスーパーコンピューティングリソースの力を解き放つ、新しい公共・民間コンソーシアムの立ち上げを発表した。このコンソーシアムのメンバーは、ホワイトハウス、エネルギー省(DoE)、そしてIBMだ。Google(グーグル)Amazon(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)をはじめとする他の企業や多くの学術機関も「さまざまなことで貢献している」と大統領は述べた。

トランプ大統領のコメントはよくある不明瞭なものだったが、IBMがより多くの詳細を発表し、現在多くの国立研究所や他の機関と協力しながら、疫学、バイオインフォマティクス、そして分子モデリングのための多彩なプロジェクトに、合計330ペタフロップスのコンピューティングを提供すると述べた。Amazon、Google、Microsoftも、IBM、ホワイトハウス科学技術政策局、エネルギー省が主導するコンソーシアムの一員だ。

IBMとそのパートナーは、寄せられる提案を評価し、すぐに効果を出せる可能性が最も高い提案に、高性能コンピューティングリソースへのアクセスを提供できるように調整する。

「スーパーコンピューターは、今回のウイルスとの戦いに、どのように役立つのでしょうか?これらの高性能コンピューティングシステムによって、研究者は疫学、バイオインフォマティクス、および分子モデリングのための膨大な計算を実行することができるのです。これらの作業をもし手作業で行った場合には何年もかかりますし、従来のより遅いコンピューティングプラットフォームを使った場合でも何ヶ月もかかるでしょう」と語るのは、IBMのリサーチディレクターであるDario Gil(ダリオ・ジル)氏だ。

AWSはすでに2000万ドル(約22億円)を新型コロナウィルス(COVID-19)の研究のために提供しており 、一方Microsoftもすでに多くの異なる活動を発表している。それらの大部分は今回の危機の影響に対処するビジネスたちを支援するために用いられる。Googleは自身でコロナウイルスのウェブサイト を立ち上げた(かつてトランプ大統領が約束したものとは非常に異なってはいるが)、またアルファベット傘下のヘルス関連企業のVerily(ベリリー)は、必要に応じてベイエリアの住民たちが検査場所を見つけることができるような支援を提供している。

本日の発表の後にホワイトハウスは、Microsoft、Google、その他のパートナーからの声明も共有した。「高性能コンピューティングは、大量のデータセットの処理と複雑なシミュレーションの実行にかかる時間を、数日から数時間に短縮できることを私たちは知っています」と声明の中で語るのは、Google CloudのGlobal Public Sector担当副社長のMike Daniels(マイク・ダニエルズ)氏だ。「テクノロジー、学界、公共部門のリーダーの方々と一緒にこのイニシアチブに参加することで、新型コロナウイルス研究者の皆さんがより多くのリソースを利用できるようにして、将来の治療とワクチンの開発に、Googleクラウドコンピューティング機能を適用できることを楽しみにしています」。

同様に、MicrosoftのAI for HealthプログラムのグローバルリーダーであるJohn Kahan(ジョン・カーハン)氏は、Azureクラウドへのアクセスを拡大し、研究者たちとMicrosoftのデータサイエンティストたちとの協力の機会を増やすことで「新型コロナウイルスと闘う研究者の方々が必要なツールに確実にアクセスできるようにする」ことを望んでいると述べている。

「本日私は、米国のスーパーコンピューティングリソースの力を解き放ち、中国ウイルスと戦うために、ホワイトハウス、エネルギー省、IBMによって主導される新しい公共/民間コンソーシアムの立ち上げを行ったことを発表します」。本日の記者会見でのブリーフィングの中で、トランプ大統領は相変わらず新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び続けた。

「民間産業、学界、政府のリーダーたちが貢献してくれるでしょうし、その貢献は多岐にわたることでしょう。しかし中心になるのは…研究者が新しい治療法とワクチンを発見するのを支援するためのコンピューティングリソースの提供です。彼らは、NIHやこの問題に取り組んでいるすべての人々と一緒に仕事を進めます。そのためには、IBM、Google、Amazon、Microsoft、MIT、レンセラー工科大学、エネルギー省(DoE)、国立科学財団(NSF)、そしてNASAからの多大な支援が行われます。皆がこのプロジェクトに貢献しています」。



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