ベルギーの約6670万年前(白亜紀末)の地層から発見された化石に基づく新種鳥類の想像図。キジ類とカモ類の共通祖先に近いという(英ケンブリッジ大提供)
ベルギー東部の約6670万年前(白亜紀末期)の地層から、キジ類とカモ類に共通する祖先に近い鳥類の化石が見つかった。英ケンブリッジ大などの研究チームが新属新種に分類し、22日までに英科学誌ネイチャー電子版に発表した。推定体重は約400グラムと小柄で、脚が細長く、暖かい海岸付近に生息していた可能性が高い。
約6600万年前の白亜紀末には巨大な隕石(いんせき)が落下し、恐竜など多くの生物が絶滅した。恐竜の一部から進化した鳥類が生き延びることができたのは、飛行により移動しやすく、さまざまな種類の餌を食べられたことなどが要因として考えられており、この化石は生態を解明する手掛かりになるという。
学名は「アステリオルニス(属)マーストリクテンシス(種)」とされた。属名はギリシャ神話の流れ星の女神で、キジ類のウズラに姿を変えた「アステリア」とギリシャ語の鳥、種名は化石が出土した地質時代から名付けられた。
2020-03-22 01:28:19