はい、iPhoneでもNFCタグを使えます。iOS 11以降、iPhoneはNDEF(NFC Data Exchange Format)形式のデータの読み取りに対応していますが、iOS 13からはFeliCaのサポートも追加され、活用の幅が拡がりました。
NFCタグの読み取りに対応したサードパーティー製アプリも登場していますが、iOS 13.1からはNFCタグを利用したミニプログラムを自作できるようになりました。標準装備の「ショートカット」アプリを利用し、「個人用オートメーション」を作成するのです。
個人用オートメーションは、NFCタグを検出すると届く通知ダイアログから起動できます。処理の内容は自分で選択することができ、指定したアプリの起動、音楽などのメディアの再生、メッセージの送信、電話の発信、アラームの起動など豊富な選択肢から選ぶことができます。
その選択肢は「アクション」と呼ばれ、1つのオートメーションに複数を登録できます。NFCタグを検出したらSiriを起動し、話しかけた言葉を内蔵辞書で検索して表示する、といった具合に処理をリレーすることも可能です。
NFCタグは、10枚/1,000円程度で販売されているシール状のもの以外に、SUICAやPASMOといったNFC/FeliCa内蔵ICカードも利用できます。それぞれ識別されるため、シール/カードごとにオートメーションを作成しておき使い分けてもいいでしょう。あとは、使う人の工夫次第です。
ただし、システムのバックグラウンド(特定のアプリを起動していない状態)でNFCタグを読み取るためには、「Background Tag Reading」と呼ばれる機構に対応したiPhoneが必要です。iPhone XS/XS Max/XR/11/11 Pro/11 Pro MaxをiOS 13.1にアップデートすれば、NFCタグへの準備は完了です。