この記事は2019年の人気企画「メーカさんいらっしゃい」シリーズの再掲です。大ボリュームの対談ですので、時間のあるお正月にまとめてどうぞ!
もう「ノートPCはどれも一緒だ」なんて思えないですね。
すっかりギズモードの名物企画になりつつある「ガジェットメーカーさんいらっしゃい!」。自社製品のアピールに加え、他社製品の気になるところをお互いツッコミまくるという、開催するほうもドキドキする企画です。でも殺伐とした感じにならないのがいいところ。
これまでカメラメーカー、そして完全ワイヤレスイヤホンのメーカーさんにお集まりいただき、和気藹々とお話ししていただきましたが、第3回は「ノートPC」のメーカーさんにお声がけさせていただきました。
普段、ビジネスにプライベートにと大活躍のノートPCですが、正直「どれを使っても同じじゃないの?」なんて感じている方もいらっしゃると思います。でも、実はそんなことはありません。各メーカーさんは、それぞれこだわりを持ってノートPCの開発を行なっているのです。
そんなこだわりを思う存分語っていただきましょう!
Lenovo、Microsoft、Dell、VAIOのみなさまに集まっていただきました
今回参加いただいたメーカーさんは、以下の4社です。
Lenovo(レノボ)
グローバルで高いシェアを誇るPCメーカー。1990年代初頭から一環したデザインを保つThinkPadシリーズや、薄型軽量2-in-1ノートPC Yogaシリーズなど、強力なブランドを複数保有している。
レノボ・ジャパン株式会社 コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 プロダクトマネージャー/NECレノボ・ジャパングループ ワークスタイル・エバンジェリスト 元嶋亮太さんPhoto: 三浦一紀
Microsoft(マイクロソフト)
OS「Windows」の開発・販売を行なうソフトウェアメーカーであるとともに、PCやゲーム機にも注力してきたハードウェアメーカーでもある。 ノートとタブレットの両方を兼ね備える2-in -1カテゴリの先駆けSurface Proをはじめとする、Surfaceシリーズで有名。
日本マイクロソフト株式会社 コンシューマー&デバイス事業本部・マイクロソフトデバイス戦略本部 業務執行役員 本部長 水田琢也さんPhoto: 三浦一紀
Dell(デル)
米国に本社を置くグローバルなPCメーカー。個人用・法人向け・ゲーミングと幅広いラインナップを取りそろえ、狭額縁をいち早く取り入れたノートPC XPSシリーズやハイエンドゲーミングブランド ALIENWAREなどが有名。
デル株式会社 コンシューマー&スモールビジネス営業統括本部 マーチャンダイジング コンサルタント 合田大輔さんPhoto: 三浦一紀
VAIO(バイオ)
日本のパーソナルコンピュータメーカー。VAIOシリーズは当初より個性的なデザイン・機能性を備えたモバイルノートPCで、スタイリッシュな軽量ノートPCというジャンルにおいて存在感を放ち続けている。
VAIO株式会社PCビジネス統括部 事業企画グループ ジェネラルマネージャー 黒崎大輔さんPhoto: 三浦一紀
今回もこれまでと同じように「オススメの製品をお持ちしていただき、編集長にアピールをしてください」というお願いしかしておりません。いったい、何をお持ちいただけるのか。そして、どんなプレゼンが待っているのか。ワクワクしてきますね。
今回も発表順は公平を期すために太古から伝わる「じゃんけん」で決定。その結果、トップバッターはLenovoの元嶋さん、そしてMicrosoft 水田さん、Dell 合田さん、VAIO 黒崎さんという順番になりました。
では、ヒアウイーゴー!
Lenovo「ThinkPad X1シリーズ」:質感とサイズと生産性のバランスを追求
まずはLenovo 元嶋さんにトップバッターとなってもらい、プレゼンスタートです。
元嶋さん(Lenovo):今日はThinkPad X1シリーズをお持ちしました。「ThinkPad X1 Carbon」と「ThinkPad X1 Yoga」です。どちらも14型ですが、ThinkPad X1 Yogaは素材がアルミニウムでタブレットとしても使える2-in-1ノートPCです。
ThinkPad X1 Yoga(左)&ThinkPad X1 Carbon(右)Photo: 三浦一紀
持ち運ぶなら14インチがスイートスポット
元嶋さん(Lenovo):最近はオフィス以外の場所で働く人が増え、プライベートでもノートPCを持ち歩く人が増えていると思います。これまでは13インチクラスのノートPCがモバイル用としては主流でしたが、これからは少し大きめの14インチクラスを激推ししていきたいと思っています。ただ14インチだと持ち運びがストレスになる可能性もあるので、特にThinkPad X1 Carbonは薄さに関して15mm切りを実現しています。
ギズ:激推ししたいとのことですが、最近は14インチのノートPCが流行しているのでしょうか?
元嶋さん(Lenovo):実際に盛り上がってきているのはここ2年ぐらいかもしれないですね。Lenovoでは2つのウィンドウを無理なく1画面で表示できる14インチがモバイル用途だとスイートスポットと思っています。
キーボードには妥協できない。パソコンは何かを作るためのツールだから
元嶋さん(Lenovo):いちばんこだわっているのはキーボードですね。キーピッチは19mmを確保しています。パソコンは何かを作るためのツールなので、その基本となるキーボードには妥協していません。入力したときにちゃんと打鍵感があったり、跳ね返りがふわっとしていたり、軽すぎないといった点にも気を配っています。スペックシートで見ると「日本語キーボード」と書いて終わりなんですが、その裏側にあるところがThinkPadをThinkPadたらしめている一番のポイントかもしれません。
作業効率を「小さな積み重ね」で高めるトラックポイント
ギズ:ThinkPadといえば、やはりキーボードにある赤いトラックポイントが気になります。
元嶋さん(Lenovo):トラックポイントがあると、キーで文字入力中にもマウスカーソルを動かしたりスクロールができます。そういう小さな積み重ねで作業効率も変わってくるという観点から付けています。使ってみると離れられないものの代名詞かなと。
所有欲を満たす質感、トラックパッドは実際離れられない
ギズ:みなさんは、ThinkPad X1シリーズを触ってみてどうお感じになりましたか?