2010年代に入ると、スマートフォンは多くの人が利用する携帯電話になっていく。
時代を開拓した『iPhone』もデザインを刷新。『iPhone 4』は新時代にふさわしい最先端のスマホとして進化しいく。
そして、2011年に発売された『iPhone 4S』は、ソフトバンクに加えてKDDI(au)からも発売される。
iPhoneは日本の携帯電話業界を根底から変えていくことになる。
①2010年:デザインを刷新してスクエアとなった『iPhone 4』が発売される
2010年6月24日にソフトバンクからiPhone 4が発売された。
ガラスとステンレスを組み合わせ、スマートなスクエアデザインへと進化。ブラックが先に発売され、ホワイトは発売が延期されるも、2011年4月28日にソフトバンクから発売された。
画面サイズは3.5インチと変わらないが、解像度は大幅にアップ。640×960ピクセル、ピクセル密度326ppiを実現した。これは、人間の目が点を認識する、300ppiを超える精細さで、アップルはこれを「Retinaディスプレイ」と名付けた。
カメラも500万画素へと進化。フロントカメラも搭載して、ビデオ通話の「FaceTime」が利用可能となった。
OSは名称を変更して「iOS」となり、本機は「iOS 4」を採用する。このiOS 4はマルチタスクに対応し、また、ホーム画面でフォルダ機能が利用できるようになった。
『iPhone 4』
<仕様>
サイズ:高さ115.2mm×幅58.6mm×厚さ9.3mm
画面サイズ:3.5インチ
重さ:135g
カメラ:5M
容量:8GB、16GB、32GB
カラー:ブラック、ホワイト
30ピンDockコネクター
3.5mmヘッドフォンジャック
ホームボタン
②2011年:KDDI(au)がiPhoneを発売! 『iPhone 4S』誕生
2011年10月14日にソフトバンクとKDDI(au)からiPhone 4Sが発売された。
カラーバリエーションは前作を継承したブラックとホワイトの2色から選べる。
デザインはiPhone 4とほぼ同じだが、ストレージ容量64GBモデルが追加され(8GBモデルは廃止)、プロセッサはデュアルコアの「A5」へと進化、メインカメラは800万画素に向上している。
OSは「iOS 5」を採用し、画面上部からスワイプすると「通知センター」が表示されるようになった。さらに、「iMessage」も追加されている。
そして、iPhone 4Sは「iCloud」「Siri」に対応する最初のiPhoneとなった。
外見はiPhone 4と似ているが、その後のiPhoneのスタンダードとなる機能を多く採用している点は、iPhone 4Sを評価すべきところだろう。
2011年10月15日にアップルの創設者のスティーブ・ジョブズ氏が、惜しまれつつも逝去された。iPhone 4Sは氏が発表を見届けた、最後のiPhoneになった。
『iPhone 4S』
<仕様>
サイズ:高さ115.2mm×幅58.6mm×厚さ9.3mm
画面サイズ:3.5インチ
重さ:140g
カメラ:8M
容量:16GB、32GB、64GB
カラー:ブラック、ホワイト
30ピンDockコネクター
3.5mmヘッドフォンジャック
ホームボタン
③2012年:LTEに対応し縦長4インチ液晶を採用した『iPhone 5』
2012年9月21日にソフトバンクとKDDI(au)から、iPhone 5が発売された。
LTE(4G)に対応し、日本ではiPhone 5発売と同日にソフトバンクとauがLTEのデータ通信サービスを開始した。さらに、テザリング機能も追加されている。
画面サイズは縦長の4インチに拡大され、ホーム画面で配置されるアイコンの列が1段増えた。
「30ピンDockコネクター」を廃止し、表裏どちらでも使える「Lightningコネクタ」を採用。3.5mmヘッドフォンジャックはボディ下部に移動している。また、SIMカードがnanoSIMになり、OSは「iOS 6」を採用している。
Google Maps対応からアップル独自の地図アプリが提供されたのも本機から。サービスイン当初は、地図データの不備などが指摘された。
『iPhone 5』