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【格安スマホ2019年まとめ】IIJmioがeSIM向けサービス、楽天モバイル正式スタートせず

2019年の格安SIM/SIMフリースマホの注目の話題についてまとめているが、今回は7~9月(1~3月はこちら、4~6月はこちら)。IIJmioがeSIM向けにベータ版サービスを開始。また楽天モバイルが自社回線でのサービス開始を発表……と思いきや、実質的にテストユーザーの募集だった。

IIJmioがeSIM向けのサービスを開始 ついにiPhoneに内蔵されたeSIMが役立つときが

7月の話題はIIJmioがeSIMを用いたデータ通信サービスを開始したというもの。eSIMは端末内の専用チップに契約情報を書き込めるというもので、搭載機は2018年リリースのiPhone XS/XR、iPadで一気に拡大した(iPhone 11でも引き続き搭載)。しかし、国内主要キャリアはeSIMに積極的とは言えず、日本のユーザーは海外旅行時などでしか利用の機会が無かったのが現状だ。

国内では役立つ場面がなかったiPhoneのeSIMに活躍の場がついに与えられた

しかし、フルMVNOとして自社でSIMを発行できる体制を持ったIIJmioがデータ通信専用のサービスを提供。使い道としては、キャリアのSIMをメインで使いながらも、そちらの通信量は少なめで契約しておき、データ通信のみeSIM側に切り替えることで料金の節約をするなどが考えられる。eSIM自体はPixel 4などでも内蔵され、対応機種は徐々に増えている段階だ。

シャオミ傘下のゲーミングスマホ「Black Shark2」廉価版が 約5万円という衝撃

つづいて8月に話題になったのが、「Black Shark2」廉価版。Black Sharkはシャオミ傘下のゲーミングスマホメーカーで、スナドラ855や液冷システム、6.39型有機ELなどのハイエンド性能を持つ。国内ではTAKUMI JAPANが代理店として取り扱っていたが、当初は12GBメモリー+256GBストレージモデルが税抜9万9880円での販売だったのに、8月に6GB+128GBの廉価モデルが税抜4万9800円で登場。ハイエンドのスナドラ855搭載機としては圧倒的な安さで注目を集めた。

そのBlack Shark2の廉価版だが、11月23日以降は公式ECサイトにおいて、「数量限定、在庫限り」として、さらに値引きした税抜3万9800円で販売。12月末時点でもまだ注文は可能な状態だ。

楽天モバイルの自社回線サービスは正式スタートせず 追加の発表も特にないまま2020年を迎える

10月開始とされていた楽天モバイルの自社回線によるサービス。9月6日に開催された発表会で、料金プランも含めて、華々しくデビューするのかと思いきや、そこで公表されたのは「無料サポータープログラム」と名付けられたテストユーザーの募集だった。

自社ネットワークに強い自信を見せた三木谷氏だが、結局2019年中にはサービスは開始せず。12月には3時間近い通信障害も発生

この無料サポーターは、自社回線のエリア内である東京23区、大阪市、名古屋市、神戸市の在住者が条件で、計5000名の募集。2020年3月末までデータ通信、音声通話がともに使い放題ということで、応募が殺到し、当選・落選の悲喜こもごもも発生した。

一方で、実際に楽天自社回線を利用した感想としては、面としてのエリアは比較的カバーされているものの、密度の点ではまだまだ不十分で、電車での移動中などでは通信が途切れがち。また、建物の中までは入りにくい1.7GHz帯のみでのカバーであるため、ビル内での利用も厳しいものがある。

9月の発表会時は、「100%の自信はある」「料金は他社が真似できないもの」と自信を見せた三木谷氏だが、「年内に稼働できたらいいなとは考えている」と語った正式スタートについては、特に動きは無いまま2019年は終わろうとしている。

その楽天モバイルだが、自社回線でつまづきを見せる一方、MVNOとしてのサービスは積極的に拡大を続けている。7月にはDMM mobileを買収し、24万契約を上乗せ。

MNOとして周波数を割り当てられていながら、MVNOとして事業を拡大している点について、ドコモ首脳陣から疑問視する意見も出されているが、割り当てられている周波数が限定的であるのは現実。また、ソフトバンク/KDDIの子会社となりながら、ドコモMVNOとしてのサービスを継続している事業者もある(ソフトバンク傘下のLINEモバイルは2月にau網のSIMも始め3キャリア対応に、KDDI傘下ではBIGLOBEもドコモ/au網で格安SIMを提供)。これらも含めて、議論が必要となりそうだ。

人気の音声通話付きSIMの料金表(税抜) (データ専用SIMは過去の分をクリック)

※1:12~13時、18~19時は最大300kbps
※2:楽天会員は1年間、月1500円が割引される
※3:「スマホプランデータ増量キャンペーン」適用時(通話オプション追加が条件で1年間適用)。以降はそれぞれ月3GB、月9GB、月14GB
※4:「データ増量無料キャンペーン2」適用時(1年間は無料で適用、以降は月500円)。非適用ではそれぞれ月3GB、月9GB、月14GB
※5:新規契約時または契約変更時に6ヵ月間、月700円が割引される。
※6:au網を用いたサービスは基本的にいずれも直近3日の通信量が6GBを超えた場合の通信速度の制限がある



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