Microsoftは現在、Windows 10をローリングリリースモデルの下で提供している。5月または6月辺りに公開されるフィーチャーアップデートで新機能の追加といったメジャーアップグレードを提供し、10月または11月辺りに公開されるフィーチャーアップデートでマイナーアップグレードを実施している。加えて、毎月1回の累積アップデートでバグ修正やセキュリティ修正などが提供されている。開発者向けにはもっと細かいペースでアップデートが提供されている。
しかし、2020年はこの仕組みが変わる可能性が出てきた。Microsoftからこの取り組みについて公式な発表は行われていないが、最近Microsoft Storeに「Windows Feature Experience Pack」というアプリが追加された。これに合わせるように、Windows 10の開発版に「Windows Feature Experience Pack」という情報が追加された。アプリとWindows 10のマッチングをする仕組みになっていると推測される。
この行動から、将来的にMicrosoftがWindows 10のOSとしてコア機能とそこに搭載するアプリを分離して開発できるようにする可能性が見える。この仕組みが実現した場合、新機能の開発チームや既存のアプリを開発するチームは、Windows 10のビルドベースに合わせる必要性が現在より低くなり、より早いベースで開発中のアプリをリリースすることが可能になると考えられる。マイクロソフトは、ユーザーが開発中のアプリをより迅速に試用できるようにすることで、より速いペースでバグの発見と修正に取り組みたいものと見られる。
Microsoftはゆっくりではあるが、Windows 10の機能をMicrosoft Store経由で配信する形へ切り替えている。Microsoft Store経由のほうが迅速にアップデートされる可能性が高い。「Windows Feature Experience Pack」は開発版を試用しているアドバンスドユーザーや開発者向けのアプリとなるが、Microsoftはこの仕組を通じてより素早い開発を目指していると見られる。