スマートフォンにはリチウムイオンバッテリーが使用されていますが、効率を高めるべく、グラフェンを用いたバッテリーが次世代技術として注目を集めています。現在は開発段階のグラフェンバッテリーですが、HuaweiがフラッグシップモデルP40に採用すると発表したことで、物議を醸しています(現在は削除済)。
"公式フェイクニュース"の可能性大
発端となったのは、フランスのHuawei公式ツイッター(Huawei France)です。同アカウントは数日前、Huaweiの次世代フラッグシップモデルであるP40に、リチウムイオンバッテリーではなくグラフェンバッテリーが搭載されるだろう、と画像つきで発表しました。
しかし、すぐさまこの画像はファンが作成したコンセプトデザインだったことが発覚、同時にグラフェンバッテリーも疑惑に晒されることになります。
リーク情報でおなじみのIceUniverseは「現時点では実現不可能なテクノロジーだ」と指摘、Huawei Franceが虚偽の情報を流しているのではないか、と疑問を呈しています。またニュースサイトGSMArenaも、P40は公式発表されていないことや、問題のツイートが削除されたことなどを理由に、疑いの目を向けています。
別のニュースと混同した?
なぜHuawei Franceは"暴走"してしまったのでしょうか。
ツイートするアカウントを間違えた可能性も考えられますが、5,000mAhのバッテリーを45分間で充電する技術と混同したのではないか、とニュースサイトPhoneArenaは予測しています。
ただ、グラファイトオキシドやグラフェンオキシドの高い導電性能を活かしたバッテリーの開発は何年も前から続けられており、8月にはSamsungが開発を完了し、2021年終わり頃から市場に投入するとの観測も浮上しました。実現すれば、充電スピードもバッテリー容量も大きく向上したスマートフォンがリリースされることになります。